肝炎性肝硬変の約半数にヘパトームが発生するが,脂肪性肝硬変やその他の肝硬変にヘパトームが発生することは稀れである.また,ヘパトームの症例の40%にHB抗原が見出されるなど,肝炎ウイルスとヘパトームは密接な関係がある.しかし従来ヘパトームは肝硬変症の経過中,肝細胞が破壊と再生を繰返すうちに発生すると考えられて来た.たしかにヘパトームの86%は肝硬変を伴っているが,8%は軽い肝線維症を伴っている.本研究はこのようなヘパトームに伴う肝線維症の成因を明らかにする為に,肝組織をもちいて色素による染色法でHB抗原の検索を行なった.その結果40%の症例の非癌部にHB抗原が見出された.つまりこの肝線維症のあるものは慢性肝炎であり,ヘパトームは肝炎から肝硬変ができ上った状態に発生するばかりでなく,軽い線維化を示す慢性肝炎にも発生し得ることが明らかになった.
No takes yet. Share an insight, caveat, or question.
Shikata et al. (1974) studied this question.