多硫酸化コンドロイチン硫酸 (CS) にはCS-D、CS-E、CS-HおよびCS-Kがあり、いずれもジ硫酸化あるいはトリ硫酸化二糖単位を構成単位として含むという特徴があり、もともとサメ軟骨、イカ軟骨、ヌタウナギ脊索、カブトガニ軟骨といった下等な海産生物の組織にそれぞれ見い出された。我々や他の研究室の研究は多硫酸化コンドロイチン硫酸の構造が脳を含む哺乳動物の組織にも存在することを示している。我々は A. Faissner との共同研究によって、サメ軟骨CS-Dとイカ軟骨CS-Eがラット胎児の海馬ニューロンの突起伸長促進活性を示すことを見い出した。我々はまた、ラット胎児の大脳皮質由来の神経細胞の、ヘパリン結合性増殖因子ミッドカインを介した基質への接着が、ヘパリンだけでなくイカ軟骨CS-Eによっても特異的に阻害されることを示した。さらに、我々は、CS-Eとミッドカインが直接分子間相互作用することも見い出した。最近の他の研究室の研究結果は、ミッドカインとユニークな遺伝子ファミリーを形成しているプライオトロフィンにも多硫酸化コンドロイチン硫酸が結合することを示している。そのような興味深い活性を有した多硫酸化コンドロイチン硫酸からオリゴ糖を系統的に単離し、構造解析した結果、特徴的な様々な硫酸化パターンが明らかになった。これらのオリゴ糖に見い出された非常に多様性に富んだ硫酸化パターンとCS鎖のヘパリン結合性増殖因子との特異的な分子間相互作用は、高等動物にも類似の構造が存在しており、対応する種々のタンパク質との分子間相互作用を介して、神経細胞の接着、移動、突起伸長をはじめとする種々の生物学的現象の調節に関わっていることを示唆している。
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Sugahara et al. (2000) studied this question.
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